大会の見所

種目別展望 男子ダブルス


3連覇を見据えるギデオン&スカムルヨ。園田&嘉村は初優勝を目指す

世界1位のギデオン(左)/スカムルヨ(インドネシア)が3連覇を狙う

 2017年9月から世界1位を保持するギデオン/スカムルヨ(インドネシア)が3連覇を狙う。怒涛のトップ&バックで昨年10月以降、最多の5勝を挙げ、いま一番脂が乗っているペアだ。もし優勝すれば、97年のスバグジャ/マイナキー以来、史上2組目の3連覇したペアになる。果たして2人を倒せるペアは現れるのかが、男子ダブルス最大の見どころだ。

チア(左)/ソウ(マレーシア)は全英選手権2位で存在感を示した

 そんな世界の中心にいるギデオン/スカムルヨが、最初に警戒を高めるのは準々決勝。全英選手権で土をつけられたチア/ソウ(マレーシア)が上がってくるか。ここを無事、通過できても、準決勝ではビッグトーナメントに強い2016年優勝の李俊慧/劉雨辰(中国・WR3位)との大一番が待っている。

李俊慧(右)/劉雨辰(中国)は3年ぶり2回目優勝を狙う

 李俊慧/劉雨辰(中国)は、いまもっとも伸び盛りの24歳&23歳。昨年、世界選手権とワールドツアーファイナルズで優勝した。まだギデオン/スカムルヨに2度しか勝ったことはないが、若いだけに一気に成長してくる可能性がある。この顔合わせになれば、観客はインドネシアの技と中国のパワーを堪能できるはずだ。

遠藤(右)/渡辺はこの1年ですっかり日本の2番手に成長

 とはいっても李俊慧/劉雨辰が簡単にギデオン/スカムルヨへの挑戦権をつかめるわけではない。おそらく準々決勝で急成長中の遠藤大由/渡辺勇大(日本ユニシス)が襲い掛かるからだ。日本の2番手は1年前までWR30位だったが、ディフェンス力と走力の高さを生かし5位に一気に駆け上がった。中国ペアとは3勝2敗と実力も拮抗しており、どちらが勝ってもおかしくない。遠藤/渡辺はこの山を越えて、ワールドツアー3勝目を日本で挙げたいところだ。

第2シードの園田(右)/嘉村は日本男子ダブルス初Vが目標

 一方、日本のエース・園田啓悟/嘉村健士(トナミ運輸・WR2位)が第2シードに座る山組には、経験豊富なベテラン陣が固まった。29歳の園田/嘉村が準々決勝で当たりそうなのは、デンマークのラスムセン/アストルプ(WR8位)。30歳&27歳ペアは、日本での知名度は低いが、欧州一の実力を誇り、大きな体から放たれるスマッシュは迫力満点だ。園田/嘉村は得意の"ノーロブ"に徹することで勝利を引き寄せにかかる。

ラスムセン(左)/アストルプは189cm&185cmの長身ペア

 準決勝で園田/嘉村と当たりそうなペアを推測するのは難しい。WRでいえば、3月の全英選手権で優勝した34歳&31歳のセティアワン/アッサン(インドネシア・WR4位)だが、32歳&29歳の高成炫/申白哲(韓国・WR32位)という昨年9月に復帰した元世界王者が同じ山に飛び込んできた。

セティアワン(左)/アッサンは2013年と2015年の世界王者

 高/申は6月のオーストラリアオープンで園田/嘉村、李/劉を退け、復帰後、初のワールドツアー優勝を果たしている。このほか高/申が2回戦で当たるであろう18年アジア大会2位のアフフィアン/アルディアント(インドネシア・WR6位)も侮れず、どのペアが園田/嘉村の相手になっても手ごわそうだ。

アフフィアン(左)/アルディアント(インドネシア)は初優勝を目指す


*世界ランキングは6月25日付



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