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注目選手紹介1 髙橋&松友
日本の至宝・髙橋礼華&松友美佐紀
金メダル以上の強さを求める
1年前、女子ダブルスの髙橋礼華&松友美佐紀(日本ユニシス)がオリンピックで日本史上初の金メダルを獲得したことは記憶に新しいことだろう。いまや"日本の至宝"になった2人も、もちろんダイハツ・ヨネックスジャパンオープンでの優勝を目指して出場する。
今大会に向け、26歳と24歳はこんなコメントを残している。
「この大会は私たちが初めてスーパーシリーズで優勝した大会(2014年)。たくさんの思い出があります。まずは1戦1戦戦ったすえに、優勝が見えたらと思います」(髙橋)
「子どものとき、自分もこんな舞台で戦いたいと思いながらテレビで見ていました。今度は私たちが子どもたちにそんな思いを与えたいです」(松友)
この言葉から金メダルを手にしてなお、髙橋/松友はモチベーションを落とすことなく、前を見て戦い続けていることが分かるだろう。
頂点を極めたにもかかわらず、前を向けるのがタカマツの強さである。リオ五輪後も、世界を転戦し続け、デンマークオープン、オーストラリアオープンで優勝。権威あるスーパーシリーズファイナルでも準優勝と上位をキープし、世界ランキング1位に君臨し続けている。
五輪後、髙橋はこんなふうに話していた。
「私たちはオリンピックで優勝したけど、本当に強いとは思っていません。世界選手権など、まだとっていないタイトルもある。勝ち続けられてこそ強さ。ここで終わりではなく、勝ち続けられる選手を目指したいんです」
そして、ネット前でのシャトルの読みが世界一と言われる松友は、バドミントンへの好奇心が尽きることがない。それがもっと強くなりたいという気持ちに繋がっている。
「駆け引きとか、バドミントンにはいまも分からないことがたくさんある。私はもっと多くのことを知りたいんです」
つまり、「優勝」や「金メダル」以上に「強さ」を求めているのがタカマツであり、ゆえにモチベーションは落ちることなく、強くあり続けられているのだ。
髙橋が前衛、松友が後衛にスイッチ??
しかし頂点を極めたタカマツを倒そうと、これまで以上に世界は2人を研究し、隙はないか狙っている。そんななかで松友がゲームメイクし、髙橋が決めるというプレースタイルは、黄金の勝ちパターンでなくなっていく可能性がある。これから2人はどう変わっていくのか。今後を予測するのは、髙橋/松友の高校時代の恩師である田所光男氏だ。
「おそらく髙橋が打つ場面が減り、松友が打ってきめていく場面が増えるのではないでしょうか。そうすればプレーの幅が広がる。中国の女子ダブルスはリオ五輪でメダルを獲れませんでしたが、今後も若いペアがたくさん出てくるはず。そのとき、進化した髙橋/松友がどう受けて立つか、見物でしょうね」
今大会では、髙橋/松友がどんなふうにプレースタイルを変化させ、世界に伍していこうとしているのか、チェックできたらおもしろい。今大会での戦い方は2人の最終目標である五輪連覇の夢がどう築かれているかの過程でもあるのだ。