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NEWS

観戦記事
準決勝

男子シングルス

世界王者、大会初制覇へ視界良好!!
ビクター・アクセルセン(デンマーク) 21-16 / 21-16 ソン・ワンホ(韓国)

先日の世界選手権を制覇し、勢いのあるビクター・アクセルセンは世界ランキング1位のソン・ワンホと対戦した。

第1ゲーム、アクセルセンは序盤からカットとスマッシュを軸にラリーを組み立て4連続ポイントする。一方のソン・ワンホもスピードのあるスマッシュを相手サイドラインギリギリに打ち込んでいく。そのスマッシュが冴え3-6から7連続ポイントするとソン・ワンホが3点リードした状態でインターバルをむかえる。しかし、中盤7連続ポイントを奪取して流れを完全に引き寄せたアクセルセン。ここからは最後までアクセルセンのペースとなり、このゲーム21-16で先取する。

第2ゲーム、アクセルセンは長いリーチを存分に活かし、四隅に相手を動かす。「うまくディフェンスできなかった、前を攻めにいったがネットに引っ掛けてしまった。」とソン・ワンホが振り返るように、相手に動かされてミスを連発してしまう。「うまく攻撃することができた。」の言葉通り連続ポイントを重ねたアクセルセンが21-16で決勝進出を果たした。

圧巻のゲームメイク。衰えを知らない電光石火のスマッシュ&ネット
リー・チョンウェイ(マレーシア) 21-19 / 21-8 シー・ユーチー(中国)

本大会7度目の優勝を虎視眈々と狙うリー・チョンウェイが世界ランキング4位のシー・ユーチーが対戦した。過去3回の対戦はすべてリー・チョンウェイが勝っているだけに成長著しい21才のシー・ユーチーがどう挑むか注目が集まった。

第1ゲーム、リー・チョンウェイは様子を伺うようにゆっくりとしたペースでコートに入る。一方のシー・ユーチーは素早くシャトルの下に入って高い位置で強打し得点を重ねていき、リードを奪う。12-17とシー・ユーチーにリードされている場面で「第2ゲームもあるので、あまり気にせず1点ずつ思ってプレーした。」と話したリー・チョンウェイが怒涛の追い上げを見せる。スピードを上げるが、程よく力の抜けた様子で素早い反応でのリターン、高い打点からのスマッシュで相手のミスを誘う。最後はシー・ユーチーのヘアピンがネットにかかり、21-19と淡々と大逆転を果たしたリー・チョンウェイの凄さを再認識することとなった。

第2ゲームに入ると、「突然自信を失ってしまった。」というシー・ユーチーは自分から仕掛けることができず、受け身に回ってしまう。さらにスピードを上げたリー・チョンウェイは自身の代名詞でもある切れ味あるスマッシュからの電光石火のネット前へのダッシュで圧倒する。ゲームメイク、一つ一つのショットの完成度の高さともに世界トップの実力を発揮したリー・チョンウェイが21-8と圧倒し、7度目の優勝に王手をかけた。

試合後、リー・チョンウェイは「いつ引退するかわからないので、自分の人生、バドミントンを楽しみたい。」と話せば、シー・ユーチーは「とにかくすべてにおいて鍛えなおす必要がある。一番足りていないのは、経験である。」と今後に向けて語った。


女子シングルス

王国の新たなエースの座をかけた戦い、中国対決をヘ・ビンジャオが制す
ヘ・ビンジャオ(中国) 21-14 / 25-23 チェン・ユーフェイ(中国)

ディフェンディングチャンピオンであり20歳にして世界ランキング7位のヘ・ビンジャオ、19歳で同10位のチェン・ユーフェイという伸び盛りの若手が準決勝で対戦した。中国チームとしては現在世界選手権でこの種目過去最長となる3大会連続のV逸という危機的状況であり、王国復活のためのキーマンとなる両選手と言える。

第1ゲーム、持ち味を発揮したのはヘ・ビンジャオ。「昨年この大会を優勝していることで自信を持ってプレーできている。」と言うように、サウスポーから繰り出す強力なスマッシュをコースに的確に放っては、ネット前では高いポジションでシャトルを捉えて攻撃的なラリーを展開。チェン・ユーフェイもスピードを駆使して対抗するが、ショット決定力の差は大きく、ヘ・ビンジャオが21-14とゲームを奪う。

第2ゲーム、チェン・ユーフェイのプレーも冴える。スピードに乗ってキレのあるストレートスマッシュ、クロスのドリブンクリアーで相手を翻弄するなど、互いに点を取り合う接戦となる。同国対決とあってそれまで静かに進んできた試合だったが、男子顔負けのスピード感、激しいラリーの応酬により、徐々に観客が惹き込まれ、大きな歓声が沸きおこる。延長ゲームにもつれ込み、何としてもこのゲームを取りたい両者は、互いにスピードを上げてショットをねじ込む。23-23の場面、ヘ・ビンジャオが苦しい体勢から強引にスマッシュを決めて3度目のマッチポイントを握ると、最後はチェン・ユーフェイのヘアピンがネットを越えず25-23。ヘ・ビンジャオがストレート勝ちで大事な同国対決を制した。

試合後、ヘ・ビンジャオは「以前はもっと簡単に勝てた相手だけど、力をつけてきたので今は強敵。でもそれは中国としては嬉しいことだと思っている。」と相手を讃える。また、明日行われるキャロリーナ・マリンとの頂上対決に向けては「マリン選手は攻撃力がありどこまでもあきらめないプレーをしてくる。しっかりレシーブをして最後まで全力で戦いたい。」と意気込みを語ってくれた。

キャロリーナ・マリン(スペイン) ○ 棄権 × 奥原希望(日本ユニシス)

3年ぶりの優勝を目指す奥原希望は準決勝でキャロリーナ・マリン(スペイン)との対戦を予定していたが、奥原選手の試合前棄権となった。奥原選手は棄権発表後記者会見を行った。

Q. 今回の棄権について
A. プサルラ・V・シンドゥ(インド)選手との試合の時に違和感があった。今朝、試合ができる状態まで回復しなかった。

Q. 膝の状態
A. 膝が腫れて、水が溜まっている。昨日の試合前も心配だった。腫れだけ見ると悪化しているが、詳しく調べていないので、わからない。

Q. キャロリーナ・マリン選手と対戦できなくなったことについて
A. ホームゲームでの試合だったのでコートに立ちたい気持ちの準備はできていたが、体がダメだった。試合が続いてしまい、しかたがないかな…。朝から治療をしてもらっていたが、回復しなかった。自信があって生で観てもらいたかった。私の試合を楽しみに来てくださった観客の皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱい。


男子ダブルス

中学1年生からペアリングの2人がようやく開花、攻めを武器に決勝進出!!
井上 拓斗/金子 祐樹(日本ユニシス) 12-21 / 21-18 / 21-19 ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア)

スーパーシリーズで初の準決勝に進んだ世界ランキング17位の井上拓斗/金子祐樹は、世界ランキング13位と格上のウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフと対戦した。

第1ゲーム、井上/金子は184cmあるソゾノフの長身を活かした前衛を突破できず、ミスを重ねてしまい最大5連続ポイント失うなど厳しい展開となる。終盤には、強打に対してレシーブで対応するが押し切られ6連続ポイント失い、このゲーム12-21と落としてしまう。

第2ゲーム、井上/金子は立ち上がり3連続ポイントを奪い、流れをうまく引き寄せる。第1ゲームでは対応できずにいた角度のあるスマッシュに対して前に落とし、上がったところを攻め切る形で5点リードをした状態でインターバルをむかえる。その後も相手の強打を封じ込めつつ、攻撃する形に持っていくことを意識し18-10と大きくリードをする。しかし、ロシアペアも世界上位ランカーの意地でそのまま引き下がらず、少ない攻めのチャンスをものにして、7連続ポイントするとリードはたったの1点に。しかし、焦らず集中していたという井上/金子は悪い流れを断ち切り追いつかせない。最後は金子のスマッシュが決まり21-18で制し、勝負はファイナルゲームへ。

ファイナルゲーム、序盤から攻めの姿勢を貫く井上/金子は8-2とリードする。しかし、「11点の折り返しを意識するあまり、攻める気持ちが薄れてしまった。」と金子が話したようにミスを連発し6連続ポイント失い同点に追いつかれてしまう。そこからは長いラリーの応酬。互いに点を取り合い16-17となる。ここでも攻める意識を忘れなかった井上/金子は4連続ポイント取りマッチポイントを握る。最後まで攻め続けた結果、21-19として決勝進出を決めた。

決勝を前に、「勝ったことがない相手に対策をしっかり立てて挑みたい。粘り強く相手の長所を消していきたい。」と意気込んだ。

息のあったコンビネーションでリベンジマッチを制す
マルクス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア) 21-15 / 21-14 マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク)

世界ランキング2位のギデオン/スカムルジョペアは、世界ランキング1位で先日の韓国オープン決勝戦ファイナルゲームの末敗れているボー/モゲンセンペアと対戦した。ギデオン/スカムルジョペアにとってリベンジマッチとなった。ただ、対戦成績はギデオン/スカムルジョペアの1勝4敗と負け越しを喫している。

第1ゲーム、立ち上がりから激しいラリーの応酬となる。両ペア共に強打が武器で、上がってきた球は徹底的に叩き込む力と力のぶつかり合いといった試合に観客のボルテージは最高潮に。8-8からギデオン/スカムルジョが相手のミスから5連続ポイントする。その後もポイントを重ね、最後はギデオンのドライブがバックバウンダリーラインに決まってインドネシアペアが第1ゲーム21-15で先取する。

第2ゲーム、低く速いラリーが展開される。「サポートし合うのがこのペアの持ち味。どちらが前・後という形は決めていない、ただ互いに助け合って動いているだけ。」とギデオンが試合後に語ってくれたように、強打もさることながら、2人の息のあったコンビネーションで迫力のラリーを制していく。ボー/モゲンセンも攻めるが2人が作る強力な壁を崩すことができないまま試合は終盤に。最後はギデオン/スカムルジョペアが5連続ポイントを奪い21-14と圧倒した。

「先週の韓国オープンで敗れていたのでより強い気持ちで自信を持って臨めた。」と負け越している相手に勝ち切った勝因を語ってくれた。明日の決勝に向けては、「楽に勝てるとは思っていないので自信を持つことも重要だが、それが自信過剰にならないよう油断せずにやりたい。」とこの種目4年ぶりのインドネシア勢の優勝に意欲を見せた。

一方、敗れたボー/モゲンセンは「相手のペースなってしまい対応が出来なかった。」と語り、世界のファンに対して一言という問いかけに"will come back again."と、ファンに誓った。


女子ダブルス

7歳差の韓国新生ペア、急成長を遂げるペアを活かすキム・ハナのリードで快勝
キム・ハナ/コン・ヒヨン(韓国) 21-19 / 21-11 福万 尚子/與猶 くるみ(ヨネックス)

女子ダブルス、混合ダブルスで輝かしい実績と確かな実力を誇るキム・ハナが20歳のコン・ヒヨンと組んで戦う今年のジャパンオープン、準決勝で日本の福万尚子/與猶くるみと顔を合わせた。

第1ゲーム、福万/與猶は福万のネット前への飛び出しが生きて先制するも、すぐに逆転されてしまう。韓国ペアはコン・ヒヨンがリアコートで根気よくスマッシュを打ち、キム・ハナが鋭い読みを発揮して前で沈めていく形を多く作り、連続得点を重ねて15-11とリードを奪う。與猶の強力なクロススマッシュなどで終盤追いすがった福万/與猶であったが、最後はコン・ヒヨンのスマッシュが決まり21-19として韓国ペアがこのゲームを奪う。

先取したことでより思い切りのいいプレーが引き出されたのか、第2ゲームも韓国ペアが躍動する。要所でのキム・ハナのリードが光り、コン・ヒヨンは後衛だけでなくアタックレシーブやネット前でのショットでも冴えを見せて得点を重ねる。7連続得点などもあり韓国ペアが終始圧倒、福万/與猶を11点に抑え込む快勝で決勝戦への切符を掴みとった。

貫録の試合運び、松友/髙橋が日本人ペア対決を制し2年連続で決勝戦へ
松友 美佐紀/髙橋 礼華(日本ユニシス) 21-11 / 21-15 福島 由紀/廣田 彩花(再春館製薬所)

世界ランキング1位の松友美佐紀/髙橋礼華が、この1年で世界ランキングを12アップさせ6位まで食い込んできた福島由紀/廣田彩花と対戦した。これまで国際大会では3度対戦があるが、今年に入ってからは福島/廣田が2連勝中と、どちらが勝ってもおかしくない状況だけに、その熱戦に注目が集まった。

「向かっていく気持ちではいれた。」と髙橋が言っていたように、1ゲーム目、髙橋がスマッシュとクリアを織り交ぜ相手を崩し、松友が前衛で浮いた球を決めていった。福島/廣田も粘り強く食らいつくが相手に攻め切られてしまい、11-21とあっさり取られてしまった。

2ゲーム目に入ると、福島/廣田は相手のショットを鋭く切り返し球を上げさせ、自分たちの攻めの形を作ってスマッシュの連打で得点を重ねて対抗する。互いに持ち味を発揮する激しいラリーで14-14と勝負は終盤戦へ。強さを見せたのは松友/髙橋、「レシーブの場面でも引かずに出来たし松友が前で止めてくれたことで自分が後衛からしっかりと打ち込めた。」と髙橋が言うとおり集中力を切らさず最後まで積極的なアタックに持ち込むことで怒涛の5連続ポイントを奪って21-15として勢いある福島/廣田の挑戦を退けた。

髙橋は「2年連続同じ大会の決勝戦に残れるのは滅多にないことだと勝った瞬間に思った。試合に勝ち切ってこそ真の強い人だと思う。決勝戦はファンの声援を自分たちの力に変えて頑張りたい。」と、松友は「決勝は自分たちより結果も成績もよい相手なので自分たちのプレーを最後までしっかり出し切って頑張りたい。」と決勝戦に向けての意気込みを語った。


混合ダブルス

大会一番のサプライズ、保木/廣田がミラクルの連続で決勝へ
保木 卓朗(トナミ運輸)/廣田 彩花(再春館製薬所) 14-21 / 21-15 / 21-19 プラナーヴ・ジェリー・チョプラ/N.シッキ・レッディ(インド)

混合ダブルスとして組み始めて間もない保木卓朗/廣田彩花。まだランキングポイントも少なく、世界ランキングは146位と今大会の本選出場者では最も低い位置の選手ながら、ここまで台風の目のごとく強敵を破ってきている。そんな2人を世界ランキング19位のプラナーヴ・ジェリー・チョプラ/N.シッキ・レッディが迎え撃つ一戦となった。

第1ゲーム、「ノーロブの低い展開で戦ったところ、前で女子選手にうまく捌かれてしまった。」と保木が話すように、鋭く低いリターンに素早い反応を見せたレッディがネット前でシャトルを押さえてインドペアが優勢で進めていく。後半は一方的なラリーとなり21-14でインドペアがゲームを奪う。

第2ゲームに入り、ロブをしっかり上げて対応したという保木/廣田は自在にラリーをコントロールする。守りからいいリズムを作り、コンビネーション良くスペースを突いた攻撃に繋げて得点を重ねる。序盤の5連続得点以降、一度も追いつかれることなく危なげないゲーム運びで21-15とし、ゲームを取り返した。

迎えたファイナルゲーム、インドペアはプラナーヴ・ジェリー・チョプラがスピードを上げる。後衛としてスマッシュを連発しつつ、積極的にフロントコートに走ってプッシュを決めるなど、強気の攻めを見せる。対して保木/廣田はコンビネーションで対応する。保木が厳しい球を凌いで繋げば、次のショットに廣田がネット前で素早く反応してプッシュを沈める。取っては取られての息を飲む展開が続くが、互いの力を引き出した保木/廣田が強かった。終盤は保木が作ったチャンス球を廣田が確実に仕留め、21-19で連日の下剋上を果たした。

韓国オープンのリベンジを果たす!2週連続でスーパーシリーズファイナリストとなった中国ペア
ワン・イルユ/ファン・ドンピン(中国) 21-14 / 21-19 パラフィーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア)

世界ランキング13位のワン・イルユ/ファン・ドンピンは同7位と格上のパラフィーン・ジョーダン/デビー・スサントと対戦した。先週の韓国オープンの決勝戦と同じ顔合わせで、そこではインドネシアペアが2-0のストレートで優勝している。中国ペアとしてはなんとしても勝ちたい一戦となった。

1ゲーム目、ワン・イルユ/ファン・ドンピンはフットワークの速さを活かした攻撃的なプレーで攻めたてる。特にワン・イルユの長身からのジャンピングスマッシュがよく決まり13-8と主導権を握る。パラフィーン・ジョーダンが「スタミナ切れでラリーの途中、集中力が無くなってしまった。」と言っていた通り、インドネシアペアは勝負所でミスが出てしまいワン・イルユ/ファン・ドンピンが21-14で一方的な展開で奪う。

2ゲーム目、勢いそのまま攻める中国ペアに対して、インドネシアペアは得意とする低い展開に持ち込もうと素早いタッチのドライブを有効に繰り出し食らいついていく。12-12でインドネシアペアが追いつくとそこからはお互いに点数を取り合うシーソーゲームとなる。 ファン・ドンピンの巧みな前衛さばきで再度流れを引き寄せた中国ペアが連続ポイントで18-16と抜け出す。最後まで攻めの形を作った中国ペアが21-19で先週の韓国オープンに続き、決勝進出を果たした。

惜しくも敗れてしまったパラフィーン・ジョーダン/デビー・スサントは「相手の方が勇気をもってプレーをしていた。ここまで勝ち上がれたことに感謝している。」と話した。

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