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観戦記事
準々決勝

男子シングルス

強く高く、唸る豪打で世界王者アクセルセンが同世代マッチを制する
ビクター・アクセルセン(デンマーク) 21-17 / 21-17 スリカンス・キダンビ(インドネシア)

世界選手権覇者のビクター・アクセルセンは昨日の西本戦に続き、同年代のプレーヤーとであるスリカンスと一戦を交えた。元々先に頭角を現したスリカンス、追い抜いたアクセルセンという関係だけに熱いマッチアップが予想された。

第1ゲーム、まず会場を沸かせたのはやはりアクセルセン。しっかりとシャトルを押し込むストロークで、強力なスマッシュを突き刺していく。対するスリカンスはスピードラリーに持ち込みつつ、よく球を見てタイミングを工夫したショットで相手のミスを誘い、4連続ポイントで16-13と逆転する。しかしここからアクセルセンは爆発力を見せつけ、積極的な飛びつきで相手に上げさせては力を込めたスマッシュを連打する、一気に追いつき抜き去り、最後は怒涛のアタックによる5連続得点で21-17とし、アクセルセンがゲームを奪取する。

第2ゲーム、スリカンスは攻めのラリーに転換し、相手ボディへのスマッシュを決め球にして先行するが、中盤に差し掛かるころにはアクセルセンがその背中を捉える。12-12と同点の場面でスリカンスのカットがエラーショットになると、勝機とみたアクセルセンが体の強さを生かした猛攻で抜け出し、このゲームも21-17として準決勝進出を決めた。

順調な勝ち上がりを見せる世界王者アクセルセンだが「明日の準決勝に向けてはこれから部屋でビデオを見て、しっかり研究して臨むよ」と、更なるタイトル獲得へ油断はない。

確かな経験に裏付けられた勝利への道、「タフネスレジェンド」リー・チョンウェイが今年もジャパンオープンを席巻する

リー・チョンウェイ(マレーシア) 21-11 / 15-21 / 21-19 チョウ・ティエンチェン(チャイニーズ・タイペイ)

ジャパンオープン7度目の優勝を目指すリー・チョンウェイは、現在世界ランキング5位と勢いのあるチョウ・ティエンチェンと対戦した。対戦成績はチョンウェイの6勝0敗と得意とする相手との対戦となった。

第1ゲーム、ゆったりとしたファーストラリーを見せた両者であったが、0-1から一気に7連続ポイント奪取すると、終始チョンウェイのペースに。相手のスマッシュにも冷静に対処し、上がってきたところをサイドラインギリギリにスマッシュを打ち込む。その形を軸に得点を重ね、最後もサービスリターンのクロススマッシュが決まり、このゲーム21-11と先取する。

第2ゲーム、序盤からチョンウェイのネット前でのミスが目立つようになり、連続ポイントを度々取られ4-11と大きくリードを許した状態となる。一方のチョウ・ティエンチェンは「走ってラリーするタイプ」と自己分析するように、第1ゲームでスマッシュを決められ続けていたが対応できるようになり、しっかりと足を動かし着実にシャトルを拾っていくと、チョンウェイのミスが続き、完全に流れはチョウ・ティエンチェンに。このゲーム15-21とチョンウェイが落とし、勝負はファイナルゲームへともつれこむ。

ファイナルゲーム、なかなか自分のプレーが出来ず流れを引き寄せることができないチョンウェイ。7-11と4点リードを許した状態でチェンジエンズとなる。しかし、経験豊富なチョンウェイは「21点取られるまでは試合は終わっていない、集中して迷いなくプレーした。」と振り返るように、10-15と5点ビハインドから攻め急がずラリーをつないで6連続ポイントで逆転すると、最後もプッシュで決めきり21-19と64分の長時間ゲームを制した。

試合後、「完全な状態ではないが準々決勝を勝ち、自信が戻ってきた。大事なトーナメントなので1試合ずつ集中していきたい。」と明日の準決勝に意気込んだ。


女子シングルス

コンディション不良でも負けたくない。第一人者の自覚溢れる奥原が堅実なゲームメイクで勝利
奥原 希望(日本ユニシス) 21-16 / 23-21 ツァン・ベイウェン(アメリカ)

先日の世界選手権で歴史的な優勝を果たした奥原希望が地元日本の大声援の中、世界ランキング11のツァン・ベイウェンの挑戦を受けた。

第1ゲーム、先に仕掛けたのはツァン、正統派プレーながらラリーを切りにいくショットでリードを奪う。クレバーな配球が持ち味の奥原は「相手はストロークがいい選手であることがわかっていたので、ミスなく我慢し、相手が仕掛けてくるのを待った展開を意識した。」と語るとおり、焦ることなく自分のショットで応戦し、8-8で追いついたかと思えば一気に抜きさりリードを奪う。終盤、ストロークの乱れこそないが、より良いショットを狙うツァンはクロスカットを立て続けにミスしてしまうなど、精細を欠く。結局、冷静にシャトルを散らした奥原が21-16としてゲームを奪取した。

第2ゲームフロントコートへの入りを早めたツァンがアタックレシーブを多用して得点を先行、8-4とする。対して奥原は1本1本を大事に、正確にラリーを繋いで10-10と追いつく。ツァンは低いラリーで揺さぶりをかけ4連続得点と再度リードを奪うが、奥原の対応力はその上を行っていた。コートを大きく走らせる配球で、徐々に相手のスピードを奪い、緩急自在なショットでエースを決めていく。次第にネット前の手に汗握る攻防が増え、一進一退で延長ゲームになったが、最後まで冷静に球にアジャストできた奥原が23-21と制し、順当な勝ち上がりを決めた。

順調な勝利にも見えるが奥原は「昨日の試合が終わってからは身体の一部に痛みを感じるようになり、回復はしたものの万全ではないコンディションの中だったので、スピードをセーブしつつも凌げて良かった。コンディションが悪いから負けた、というような言い訳にしたくなかった。」と戦いの苦労を語っている。また、明日のキャロリーナ・マリン戦については「シンドゥ選手含めて一緒に女子シングルスを引っ張っていく選手。結果も残しているし素晴らしい選手だと思うので、自分のプレーでいい試合にしたい。」と話した。

高度なラリーで交錯する思惑、自信のパフォーマンスを発揮したマリンがライバル山口を下す
キャロリーナ・マリン(スペイン) 21-18 / 21-15 山口 茜(再春館製薬所)

世界ランキング4位の山口茜は世界ランキング5位でリオ五輪金メダリストのキャロリーナ・マリンと対戦した。対戦成績は4勝4敗。今回9度目の対戦となった。

第1ゲーム、スマッシュをあまり使わず、じっくりとカットやクリアを多用し、相手を前後に動かす山口。対するキャロリーナ・マリンは軽快なフットワークで丁寧にリターンし、コースを狙ったスマッシュで決めていく。山口は体幹の強さを生かしたトリッキーなショット、キャロリーナ・マリンは気迫を前面に押し出したガッツ溢れるプレーでお互いに点を取り合い、終盤まで白熱した試合展開が続く。最後は、キャロリーナ・マリンにフォア奥から左利き特有の多彩なショットで押し切られ18-21で山口はこのゲーム落としてしまう。

第2ゲーム、山口はドライブやドリブンクリアを織り交ぜ、速い展開で5-3とリードする。しかし、「調子が良かった。」のマリンの発言通り、172cmと高身長とサウスポーを存分に活かした攻撃的なプレーで10-10から一気に11-17と大きくリードされてしまう。山口は粘りを見せるも「相手のペースにおしきられ自分の攻撃にまわすことができなかった。」と悔しさをにじませたように15-21と及ばなかった。


男子ダブルス

長い手足を駆使した強力な壁、ロシアペアが低空戦を打ち破りファイナルゲームをものにする。
ウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフ(ロシア) 24-26 / 22-20 / 21-19 嘉村 健士/園田 啓悟(トナミ運輸)

日本のエース嘉村健士/園田啓悟が、世界ランキング13位、ロシアの長身ペアウラジミール・イワノフ/イワン・ソゾノフと顔を合わせた。

得意の低空戦で身体の大きな相手を圧倒したい嘉村/園田であったが、イワノフ/ソゾノフは長いリーチを活かしてスピードに対応、白熱した接戦となる。第1ゲームは園田の身体能力が遺憾なく発揮され、球を抑え込んでは要所で嘉村が沈める展開で、嘉村/園田が得点し、すぐさまイワノフ/ソゾノフが追いつく展開で延長ゲームとなるが、最後は嘉村が十八番の前衛でシャトルを押し込み、26-24で嘉村/園田が奪う。

対して第2ゲームは中盤からスマッシュの手数を増やして優位に立ったイワノフ/ソゾノフが抜け出しリード、20-20で嘉村/園田が追いつくも、ソゾノフのスマッシュで21点目、イワノフのスマッシュで22点目を奪ったロシアペアがゲームを取り返した。

迎えたファイナルゲーム、強力なドライブを左右に巧みに打ち分けて前に詰める嘉村・園田がリードを奪って11-9で折り返すが、チェンジエンズ後はサービス周りの攻防で苦戦してしまう。長いリーチのロシアペアは積極的前にプレス、球を押し込むと嘉村・園田は下から返さざるを得ない。最終局面で優位性を手にしたイワノフ/ソゾノフは自信を持ったアタックを浴びせ、21-19として勝利をもぎ取った。

上位食いを果たしたロシアペアは「シャトルコントロールが難しかったけど、カバーし合って、前半のミスを修正して上手く勝てた。」と話しており、調整次第では更なる快進撃を予感させる。

しなやかに力強く、高い技術を誇るインドネシアペアが豪打のデンマークペアを退ける
マルクス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア) 21-19 / 22-20 キム・アストルプ/アンダース・スカールプ・ラスムセン(デンマーク)

世界ランキング2位、インドネシアの威厳をかけて戦うマルクス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョが、強打を持ち味とするデンマークペアのキム・アストルプ/アンダース・スカールプ・ラスムセンを迎え撃った。

第1ゲーム、まず実力を発揮したのはインドネシアペア。激しくシャトルが行き交う中スカルムジョが前に飛び出し、上から抑え込んで得点に繋げる。ギデオンもしなやかな動きから強烈なスマッシュを放ち、次々に沈めていく。圧勝モードと思われた20-14の場面からは相手の深いロビングにより打たされる展開となり、5連続得点を許すが最後はスカルムジョが球足の長いスマッシュを決めて21-19、インドネシアペアが先取する。

第2ゲーム、展開に慣れたデンマークペアが冷静な球回しで甘い返球を誘い、特有の角度ある強打を決めて、リードで進めていく。後半は意表をつくロングサービスも決まり、20-18とゲームポイントを取ったが、ここで勝負と前に出たラスムセンがシャトルをはじいてしまう。インドネシアペアは再び攻撃のスタイルを取戻し、逆に21-20とマッチポイント。最後はギデオンのサービスが短いことを見切ったラスムセンがシャトルにあたってしまいゲーム。22-20としてギデオン/スカルムジョが苦しみながらも勝利をもぎとった。

快音響く同国対決、ボー/モゲンセンが実力どおり同志を下す
マシアス・ボー/カールステン・モゲンセン(デンマーク) 21-17 / 21-19 マッズ・コンラド・ピーターセン/マッズ・ピーラー・コールディング(デンマーク)

男子ダブルス世界ランキング1位、先日の韓国オープン優勝したマシアス・ボー/カールステン・モゲンセンは、世界ランキング6位のマッズ・コンラド・ピーターセン/マッズ・ピーラー・コールディングペアとデンマーク同士対戦した。

第1ゲームから激しいラリーの応酬となる。早い展開が続き、上がった球はすべて強打というゲーム運び。お互い譲らず13-12とボー/モゲンセンペアが1点リードの状況から5連続ポイント取り、18-12と一気に突き放す。最後はピーターセンのプッシュがネットにかかり、このゲーム21-17で制す。

第2ゲームも一進一退の攻防が続く。第1ゲーム同様、互いに強打の連発、いかに決めきるかが勝負の分かれ目となるがそこでミスをしてしまったのはピーターセン/コールディングペア。ミスから失点を重ね18-14と突き放されてしまう。しかし、諦めないピーターセン/コールディングペアは攻める気持ちを前面に出し4連続ポイント奪取し、18-18とする。しかし、あと一歩及ばず、21-19で制したボー/モゲンセンペアが準決勝進出を決めた。

「全てタフな試合で楽な試合はない、韓国オープンで優勝できたことでさらに自信を持ってプレーすることができた。」と韓国オープンからの連戦となっていて疲れがあることは否定しなかったが、スーパーシリーズの連勝に意欲を見せた。


女子ダブルス

自分たちのプレーで意地のぶつかり合う日本人対決を制したのはタカマツ
松友 美佐紀/髙橋 礼華(日本ユニシス) 21−12 / 14−21 / 21−13 田中 志穂/米元 小春(北都銀行)

世界ランキング1位の松友美佐紀/髙橋礼華は同8位の田中志穂/米元小春と対戦した。過去の国際大会での対戦成績は松友/髙橋の3戦負けなし。今回4度目のマッチアップであった。

第1ゲーム、世界一のコンビネーションとアタック力を持つ松友/髙橋に対して、ドライブで低い展開を作り相手にあげさせ、攻めていく形を作っていた田中/米元だったが、アウトが多く11-4となる。田中/米元はアウトを恐れて縮こまってしまったか、コースを攻めきれない。松友/髙橋がギアをあげ、髙橋が後衛から攻め、浮いてきた球を前衛の松友が決める盤石のスタイルが冴え、付け入る隙を与えず21-12で先取した。

第2ゲーム、松友/髙橋が積極的に攻めるも、サイドアウトなどミスが多く、田中/米元に6-14と点差をつけられてしまう。大量リードで多少の余裕が出てきた田中/米元に際どい球も冷静に見極められ、結果、14-21でこのゲームを奪われてしまった。

ファイナルゲーム、「日本人同士の対戦では、相手が向かってくるので、引かない。自分たちのやらないといけないプレーは決まっている。」という髙橋が後衛からスマッシュとカットを織り交ぜ、相手の体勢を崩していき12-6と点差をつけた。田中/米元もトップアンドバックからの強気の攻めで突破口を探るが、ネット前でミスが出てしまう。結果、常に攻めていけた松友/髙橋が21-13で準決勝進出を果たした。

試合後の会見で松友/髙橋は、「田中/米元とは何回も戦っている相手。今まで勝利しているが、ファイナルにもつれ込んだ時は負けると思った。しかし、相手は真剣に勝ちにきているから私たちも負けられない試合だと思った。」と日本人対決ならではの強い気持ちを語ってくれた。

会心の勝利、福万/與猶が勢いを加速させセミファイナルへ
福万 尚子/與猶 くるみ(再春館製薬所) 21-14 / 21-10 新玉 美郷/渡邉 あかね(NTT東日本)

世界ランキング9位の福万/與猶ペアは世界ランキング43位の新玉/渡邉と対戦。世界大会では初顔合わせとなる。

第1ゲーム、序盤から女子ダブルス特有の長いラリーは少ない、互いにクリアをほとんど打たず低く、強打が多い展開が続く。「初戦、強い相手に対して勝てたことで自信がついた。」と話してくれたように、ミスが少ないのは経験豊富な福万/與猶ペア。連続ポイントを重ね着実に離していく。結果、このゲーム21-14と先取した。

第2ゲーム、福万/與猶ペアの独壇場となる。攻撃力が武器の新玉/渡邉ペアの強力なスマッシュを打たれても動じず、前衛に取らせないようなレシーブして相手の思うような攻めをさせない。福万が前衛で上げさせる球を作り、與猶が後衛で上がった球を仕留めるという攻めの形がこのペアの持ち味を十二分に発揮し、このゲームも連続ポイント重ね最後は相手のミスとなり21-10と圧倒した。

試合後、福万/與猶は「外国人選手との試合をしたいので明日は楽しみ」と準決勝に意気込みを語った。

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