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観戦記事
1回戦

男子シングルス

粘りのラリーから勝機をつかめ、日本チャンピオンの世界への挑戦
西本 拳太(トナミ運輸) 22-20 / 21-15 ヨナタン・クリスティ(インドネシア)

昨年度の全日本総合覇者・西本拳太は先週行われた韓国オープンのファイナリストで世界ランク22位インドネシアのヨタナン・クリスティと対戦。

第1ゲーム、西本はボディに放たれるスマッシュに対応できず、また、スマッシュでポジションを下げられたところにリバースカットを決められ失点してしまう。「相手は韓国オープンで日曜日まで試合をしている。長期戦になれば試合運びがうまくいく、強打をしっかり凌ぐことでチャンスが自分に来ると思った。」と試合後振り返ったように、西本が攻められても粘りを見せると、徐々に相手のミスが目立つようになってくる。一進一退の攻防が続き13-14となる。そこから相手のミスが重なり、西本の6連続ポイントで19-14となりこのゲーム決したかと思われたが、格上相手には簡単にいかず、そこから5連続ポイント奪われ19-19と追いつかれる。それでも焦らず自分のプレースタイルを貫いた西本は粘りから相手のミスを誘い、第1ゲーム22-20で先取した。

続く第2ゲーム、開始早々5連続ポイント失う。その流れを引きずったまま5-11とビハインドで折り返す。インターバル明け、最初の数点が勝負所と踏んだ西本はスピードを上げスマッシュで相手を崩し6連続ポイント取り11-11とする。12-14と再び離されそうなところで8連続ポイント取る。最後は相手のヘアピンミスとなり21-15で勝利し格上相手に金星をあげた。

西本は次戦、世界チャンピオンとなったビクター・アクセルセン(デンマーク)と1年半ぶりに対戦する。「挑戦者のとして泥臭くラリー勝負していきたい。」と、同世代の王者相手にも地に足をつけて自分らしいプレーで戦う心構えだ。

若きスピードスター常山、旬なトップランカー相手の巧さに屈する
チョウ・ティエンチェン(チャイニーズ・タイペイ) 21-14 / 21-11 常山 幹太(トナミ運輸)

持ち前のスピードを武器にこの種目で日本人トップの世界ランキング34位につける常山幹太が、今年安定した強さで世界ランキング5位チョウ・ティエンチェンと対戦した。

第1ゲーム、常山は鋭いカットに体勢を崩されることが多く、「相手の得意なプレーをさせてしまった。」と振り返るようになかなか自分のラリーに持ち込むことができない。終盤、厳しいヘアピンショットからロブを奥まで飛ばすことが出来ず強打を食らってしまうなどで9連続ポイントを失い14-21でこのゲーム落としてしまう。

第2ゲーム、序盤相手のミスにつけ込み、7-5とリードするも常山自身のミスとチョウ・ティエンチェンの身長180cmから繰り出されるスマッシュを拾うのが精一杯になってしまい6連続ポイントを奪われ7-11でインターバルとなる。インターバル直後、相手のミスで3連続ポイントを取り、流れを引き寄せたと思われたが、バックアウトの連続で7連続ポイントを失ってしまう。結果、11-21で退けられ、常山はスーパーシリーズでは韓国オープンに続き2戦連続の悔しい初戦敗退となった。


女子シングルス

想いの強い日本開催、コンディション良好な大堀が幸先のよいスタートを切る
大堀 彩(トナミ運輸) 21-12 / 21-11 ブサナン・オングブンルングパン(タイ)

この種目、世界ランキングでは日本人3番手(13位)につける大堀彩が登場、タイの同じく3番手(世界ランキング17位)であり、同じ1996年生まれでもあるブサナン・オングブンルングパンとの負けられない戦いに臨んだ。

第1ゲーム、開始早々大堀はスピードに乗り、速いシャトルタッチでブサナンを翻弄。6-2とリードを奪う。ブサナンも負けじと足を動かしたラリーで対抗し4連続得点で追いつく。そこから点の取り合いが続いたが、大堀は動揺することなく自分のプレーに徹し、後半に抜け出す。低いラリーの厳しいタイミングでも上手く体をあわせてスマッシュを放ち、怒涛の6連続得点。結局21-12とした大堀がこのゲームを奪った。

第2ゲームに入って、大堀はスピードを緩めるどころかさらに上げていく。「これまでのトーナメントの反省を活かして、普段あまり多くは食べない朝食のとり方を工夫し、コンディショニングをしたことで、最後までしっかり足を動かせた。」と言うとおり、前ゲームに続き、むしろそれ以上にラリーを思いのままに支配し、次々にクロススマッシュを沈めて得点を積み重ねる。我慢しきれなくなったブサナンは打つ手なく、シャトルコントロールも精彩を欠く。結局、大堀が21-11と完璧なゲーム運びで圧勝し2回戦へと駒を進めた。

試合後、大堀は「この大会はいつも応援してくれている方々に海外の選手との試合を観てもらえる貴重な機会なので、感謝の気持ちを持って恥ずかしくない試合をしたいと思っている。相手がどうこうということではなく、自分の力を100%発揮できるように頑張りたい。」と、思いの内を話してくれた。

復活の次章は進化!殻を打ち破った髙橋が危なげなく勝利
髙橋 沙也加(日本ユニシス) 21-12 / 21-12 リーネ・ホイマーク・ヤエスフェルト(デンマーク)

昨年のヨネックスオープンジャパン2016でベスト8と怪我からの復活を印象付けた髙橋沙也加がデンマークのリーネ・ホイマーク・ヤエスフェルトと対戦した。髙橋は先日のベトナムオープン(グランプリ)を制しており、勢いを持続するためにも大事な1戦となった。

第1ゲームから髙橋が躍動感あるプレーで先行する。「簡単にはスマッシュを打ちにいけないラリーだったが、しっかりクリアー、カットを使って我慢できた。」という髙橋は、相手のショットについて行きながらも、ラリーの大事な局面で素早くシャトルにコンタクトし、相手を崩す。特にフロントコートのショットで差をつけた髙橋が連続ポイントで突き離し、21-12と先取する。

第2ゲームに入り、仕掛けるタイミングを早めてくるリーネ・ホイマーク・ヤエスフェルトだったが、髙橋は集中力を切らすことなく対応する。前半こそ相手のクロス配球やボディへのショットに苦しめられるも、7-7の場面からは一枚も二枚も上手だった髙橋がしっかりラリーをコントロールし、徐々に差を広げていく。終盤ではリーネ・ホイマーク・ヤエスフェルトの気持ちが切れたのか、髙橋の多彩なショットが次々と決まっていき、終わってみれば21-12と髙橋にとって充実の勝ち試合となった。

緊急事態にも対応力を発揮、最後は自分らしいプレー。
山口茜(再春館製薬所) 17-21 / 21-15 / 21-14 イ・ジャンミ(韓国)

世界ランキング2位、2013年大会優勝の山口と世界ランキング31位のイ・ジャンミが対戦した。イ・ジャンミは大柄ではないが、体幹が強く追い込まれたところからも強打が持ち味である。

山口の試合前に予定されていた嘉村健士/園田啓悟(トナミ運輸)の対戦相手のインドネシアペアが棄権したため、試合時間が予定よりも早く開始されることとなった。「緊張もあったし、開始時間の繰り上がりで焦って、それがプレーにも出てしまった。」と山口が話したように攻め急いで低いラリーを展開してしまう。イ・ジャンミは素早くシャトルの下に入ってサイド際にスマッシュを決めていく。勢いに乗れない山口は17-21で1ゲーム目を落としてしまう。

2ゲーム目以降、「ラリーで我慢して、ネット前を低くではなく大きくリターンするように心がけた。11点のインターバル後から気持ちにも余裕が出てきて、プレーがよくなってきた。」という山口に勢いが出てくる。左右に相手を揺さぶり、甘いリターンをしっかり決めて、21-15、21-14とゲームを奪取し、2回戦進出を決めた。

長期戦をものともせず、シンドゥが熱戦でアタックの強みを魅せた
プサルラ・V・シンドゥ(インド) 12-21 / 21-15 / 21-17 三谷 美菜津(NTT東日本)

8月の世界選手権、先週の韓国オープンの2つのトーナメント決勝戦で日本の奥原希望(日本ユニシス)と熱戦を繰り広げたインドの長身プレーヤー(179cm)プサルラ・V・シンドゥと、三谷美菜津が対戦。このカードは5日ぶり4度目の対戦であり、過去3戦は全てファイナルゲーム、三谷は2連敗中だけに、強い気持ちで臨んだ一戦となった。

第1ゲーム、序盤のラリーを優位に進めたのは三谷。相手の角度あるショットを粘り強くリターンし、コーナーにスマッシュ、カットを打ち分けてスピードで置き去りにする。序盤に奪った8点のリードを大事に、このゲームは三谷が21-12と奪取、試合開始からわずか16分での出来事であった。

第2ゲーム、引き続き巧みなラリーで先行した三谷だったが、シンドゥも攻撃の手数を増やした本来のスタイルで襲い掛かる。シンドゥは5-5と追いついた場面から、サービスをバックハンドに切り替え、長いリーチを活かした厳しいネットショットで球を上げさせてはスマッシュを浴びせて、テンポよく得点を重ねていく。ラリー勝負の三谷はしつこく相手のバック奥にクリアーを押し込んで応戦するが、強力なアタックの連続をリターンしきることができない。持ち味を発揮したシンドゥが21-15としてゲームを奪い返した。

ファイナルゲームは宿命なのか、気迫十分な両者による決着のゲームが始まった。自分のプレーを取り戻したシンドゥは、リアコートに追い込まれても攻めの姿勢を崩さず、強打からネット前に詰めて次々に決めていく。その展開にインドの応援が急激な盛り上がりを見せ、11-4と一方的と思われる点差でゲームを折り返す。厳しい三谷だが、チェンジエンズ後はそれまでのバック奥中心の攻めからフォア奥、ボディ中心の攻めに転換し、これが功を奏し徐々に巻き返していく。三谷はマッチポイントを握られた場面から驚異の粘りと強気なプレーを見せて4連続得点、17-20と追いすがったが、最後までトップスピードで脚を動かすことは難しかった。最後はサイドライン際のショートリターンに追いつくことができず21-17としてシンドゥが勝利をもぎ取った。

地元日本での大金星とはならなかったが三谷は決して悲観的ではない。「いい試合はできても勝てないことが今のトップとの実力差だと、2週連続のシンドゥとの戦いで実感した。それでも最後の最後まで勝ちをあきらめない気持ちを保って勝負できたし、自信になった部分もある。またしっかり練習を積み上げて強くなりたい。」とはっきりした口調で語ってくれた。

一方、タフな挑戦を退けたシンドゥは「先週同様に試合になることはわかっていたので心の中で準備していた。インド人のサポーターの大きな声援もあって心強く、後半は上手くゲームを進められた。」と話した。明日の準々決勝ではこの1年で数々の名勝負を繰り広げてきている奥原希望との激しいマッチが期待される。


男子ダブルス

中国の壁を越えていけ、3度目の挑戦で保木/小林が白星を掴む
保木 卓朗/小林 優吾(トナミ運輸) 21-19 / 21-19 ファン・カイシァン/ワン・イルユ(中国)

所属の先輩でもある日本のエースダブルス園田啓悟/嘉村健士を追いかけて成長を続ける保木卓朗/小林優吾が中国の第4ダブルスにあたるファン・カイシァン/ワン・イルユと対戦した。今年4月に行われたアジア選手権の準々決勝でも対戦しており、そのときは22-20、29-27の接戦でファン/ワンが勝利し、大会ファイナリストになるなど好成績につながった。保木/小林としては過去の2対戦いずれも敗れているだけに、何としても打ち破りたい中国の第1の壁である。

トップトーナメントで戦う男子ダブルスとあってパワー、スピードともに見ごたえのあるラリーが展開されたが、第1ゲームまず主導権を握ったのは保木/小林。小林の後衛、保木の前衛の形からハードヒッティングでシャトルを沈めていき、5連続得点をあげるなど11-6とリードを奪って折り返す。ファン/ワンも徐々にディフェンスからリズムを作り、ファンのスマッシュに繋げて得点をあげ、14-14と追いつく。しかし保木/小林は「攻め急がずにしっかり自分たちのプレーをぶつけられた。」と言うとおり、大事な場面こそ集中力を発揮し、逆転を許すことなく21-19と振り切ってゲームを奪った。

第2ゲームも第1ゲーム同様に保木/小林が先行し、ファン/ワンがタッチを速めて追いかけ追いつく展開で進んでいく。「勝ちを意識しすぎて終盤もたついてしまったが、何とか最後まで自分たちのプレーを続けられた。(保木)」「硬くなってしまったところもあるがしっかり打ちきれた。(小林)」と語るとおり、より多く良いポジショニングで攻めに転じられた保木/小林が21-19と接戦をものにし、格上相手に三度目の正直となる初勝利を掴んだ。


混合ダブルス

台風の目となるか?好調な金子/米元が勝ちパターンを作って駆け抜ける
金子 祐樹(日本ユニシス)/米元 小春(北都銀行) 21-17 / 21-8 ニピッフォン・ファウングファペット/ジョンコルファン・キティタラクル(タイ)

予選から勝ち上がった金子/米元が世界ランキング31位のニピッフォン・ファウングファペット/ジョンコルファン・キティタラクルと対戦した。

第1ゲーム、「昨日の予選はあまりいいプレーができなかった。開き直って、気持ちに余裕が出た。」という米元が序盤から前衛の素早い反応でチャンスを作って連続得点を奪うなどして16-11とリードをする。ネット前やドライブでのミスで5連続ポイントを失うも攻撃の形を丁寧に作った金子/米元が21-17で第1ゲームを奪う。

第2ゲーム、「先週の韓国オープンもいい試合ができたし、いいプレーができている。今日は米元さんの調子がよかった。」と金子が振り返ったように5-6から米元の前衛が冴えわたり、金子の長身からの角度あるスマッシュで攻める一方的な展開で11連続ポイントを奪い、流れをしっかりと引き寄せる。最後は、米元が前衛で決めて21-8と危なげなく試合をものにした。

明日は高階知也(トリッキーパンダース)/江藤理恵(岐阜トリッキーパンダース)をファイナルゲームで下した世界ランキング20位のプラナーヴ・ジェリー・チョプラ/N.シッキ・レッディ(インド)と対戦する。好調な金子/米元の奮闘に期待したい。

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