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本戦準決勝 9月23日(土)
男子シングルス 頂上決戦!?世界ランクTOP2対決!
女子シングルス 世界選手権女王vs.五輪女王!他
⦿男子シングルス
ビクター・アクセルセン(デンマーク) VS ソン・ワンホ(韓国)
*対戦成績はビクター・アクセルセンが5勝4敗
世界ランキング1位のソンと、2位のアクセルセンの対決という最高のカードになった。2016年、2人は6度対戦したが、今年顔を合わせるのは初めて。この1年間で大きく成長した2人が今までよりレベルアップした試合を披露してくれそうだ。
とくに飛躍の幅が大きかったのは23歳のアクセルセンだ。2016年はリオ五輪で銅メダルを手に入れ、権威あるスーパーシリーズ・ファイナルでスーパーシリーズ初優勝を飾った。さらに先月の世界選手権で頂点に立ち、いま最も勢いがある。
一方、29歳のソン・ワンホは今年5月、世界ランキング1位に到達。世界選手権での優勝や、オリンピックのメダル獲得といった結果を残したことはないが、どの大会も決して手を抜かず、コンスタントに上位へ顔を出している。その持続力は大したものだ。
いわば大舞台に強い天才型のアクセルセンと、たゆまず努力を劣らない秀才型のソン・ワンホの対決である。プレースタイルもアクセルセンが超攻撃型で、ソン・ワンホが堅実なラリー型とタイプが異なる。
準決勝では2人のどちらのよい面が出るか、見届けてほしい。
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⦿男子シングルス
リー・チョンウェイ(マレーシア) VS シー・ユーチー(中国)
*対戦成績はリー・チョンウェイが3勝0敗
男子シングルスで最多の6回優勝を誇るリー・チョンウェイ(WR7位)が苦しみながら準決勝進出を果たした。決勝進出をかけ、中国の次期エース候補、シー・ユーチー(WR4位)と対戦する。
リー・チョンウェイは世界選手権が終わったあと、1週間の休みをとるなどして時間を過ごしたという。今年の一番の目標は世界選手権優勝だったが、1回戦負けに終わり、失意が大きかった。さらに9月10日にはイベントのため来日し、終わったあとマレーシアにとんぼ返りして再来日した。
「正直、完全な状態とは言えない。でもこの大会は私にとって本当に大事で、初戦から自信を取り戻すことをまず考えて戦ってきました。準々決勝を終えて、その自信は取り戻しつつあります」(リー・チョンウェイ)
たしかに、準々決勝ではこれぞリー・チョンウェイ! という強烈なシーンもあった。チョウ・ティエンチェンとの準々決勝、3ゲーム20-16から20-19まで迫られた場面、集中力を一気に増しサービスまわりで勝ち切った。観客はその凄みに圧倒され、試合後、万雷の拍手を送っていた。
一方、準々決勝でインド選手を下したシー・ユーチーは「会場にも慣れてきたので準決勝は思い切りやりたい。今夜、リー・チョンウェイ選手のビデオを観て、対策を考えるよ」と話している。リー・チョンウェイとは全英決勝で対戦しており、10本、12本の完敗だった。今回こそは、という気持ちが強いだろう。
13歳差の対決。ベテランが食い止めるか、それとも若さが突破するか。
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⦿女子シングルス
奥原希望(日本ユニシス) VS キャロリーナ・マリン(スペイン)
*対戦成績は奥原が6勝3敗
リオ五輪の金メダリスト・キャロリーナ・マリン(WR5位)と、8月の世界選手権で優勝した奥原希望(WR8位)が対決する。
準決勝でマリンは日本の山口をストレートで退けた。速いテンポでラリーを構築する山口に対しマリンはネット前で上回り、自身の最大の武器であるサウスポーからの強打につなげた。奥原はこのマリンの攻めをどう封じるか。
奥原は15年以来、2度目の優勝を視野に入れ、準々決勝は勝ち方にもこだわった。世界選手権、韓国オープンと連戦が続き、2回戦のあと奥原には体に痛みがあったという。そこで準々決勝は、「私らしくないゆっくりとした展開」に持ち込んだ。自分から仕掛けるのではなく、相手の出方を待って、体への負担が少ないように展開した。決勝まで戦い抜くコンディション作りも今ではテーマになっているのだ。
そんな奥原にとって、マリン、そして2回戦で対戦したリオ五輪の銀メダリスト・シンドゥは「一緒に女子シングルス界を引っ張っていきたい選手」なのだという。とくにマリンはすでに世界選手権で2度優勝し、オリンピックでも頂点に立ったキャリアで勝る選手だ。学ぶべき点が多い。
「明日は序盤でマリン選手の出方を探り合いながら対応し、いい試合をしたいと思います」(奥原)
奥原22歳、マリン24歳。見ごたえのあるライバル対決を披露してくれそうだ。
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⦿女子シングルス
ヘ・ビンジャオ(中国) VS チェン・ユーフェイ(中国)
*対戦成績はヘ・ビンジャオが2勝0敗
中国のエース争いの様相を呈しているのがこの対決だ。
ロンドン五輪までの約30年間、揺るぎない強さを見せつけてきた中国の女子シングルス勢だが、リオ五輪の女子シングルスはメダルゼロに終わった。
その後、中国チームは猛省し、アテネ五輪、北京五輪で優勝したザン・ニンを指導者として呼び戻し、チームの立て直しを図っている。その結果が世界選手権でのチェン・ユーフェイの銅メダル獲得といっていいだろう。
チェン・ユーフェイは昨年、世界ジュニア選手権で優勝し、「スピードに自信がある」と話す19歳だ。対する2連覇がかかるヘ・ビンジャオは21歳で、左腕から自由に放つネットプレーのうまさに定評がある。
対戦成績こそヘ・ビンジャオが上回るが、準決勝はどちらが勝ってもおかしくない。今後の女子シングルス界の台風の目になりそうな2人をしっかりチェックしてほしい。
⦿男子ダブルス
マシアス・ボー/カルステン・モゲンセン(デンマーク) VS マルクス・フェルナンディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ(インドネシア)
*対戦成績はボー/モゲンセンが4勝1敗
ネット前からフェイントを仕掛けまくるインドネシアのギデオン(WR2位)が言った。
「明日の対戦は僕らも楽しみなんだ!」
いま、世界一の前衛と言われるトリックスターがこう話すのは、準決勝で対戦するボー/モゲンセン(WR1位)が簡単にフェイントに引っかかってくれない難敵だからだろう。準々決勝では若いデンマークペアを下したが、「ボー/モゲンセンは成熟しているペア。準決勝で今日みたいな簡単なミスをしたら勝てないよ」とギデオンは警戒している。
そんなインドネシアペアを迎え撃つ37歳&34歳のボー/モゲンセンは、世界ランク1位の貫禄を吹かせ、「とにかく自分たちらしいプレーをするだけだ」と話している。
デンマークペアの強みは、高い経験値に裏付けされた素早い読みと、厳しい局面を打開する策略の多さだ。
明日は互いに瀬戸際をしのぎあうスリリングな展開が待っている!
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⦿女子ダブルス
髙橋礼華/松友美佐紀(日本ユニシス) VS 福島由紀/廣田彩花(再春館製薬所)
*対戦成績(国際大会)は福島/廣田が2勝1敗
いま、日本のバドミントンファンがもっとも見たいであろう女子ダブルスの対決が準決勝で実現する。髙橋/松友(WR1位)と、福島/廣田(WR5位)の顔合わせだ。
髙橋/松友は言わずと知れたリオ五輪の金メダリスト。オリンピック前から注目されており、その名前とプレーを見たことがある人は多いだろう。
しかし、福島/廣田は今年、日本代表入りしてから、たった半年あまりで世界選手権の銀メダリストへと変貌し、その強さを直に見たことがある人は少ない。3月の全英選手権と4月のマレーシアオープンで髙橋/松友を下した実績もあり、いまどちらがより強いのか注目されているのだ。
オリンピックの金メダリストに2連勝中の理由を福島はこう明かす。
「相手は金メダリストということもあり戦略を立てるというより向かっていく気持ちだけでした。ただ、バドミントンは攻めたほうが有利。攻めたほうがリズムを取りやすく、相手にプレッシャーを与えられます。私たちは攻めるスタイルなので、そこは意識しました」
準決勝では、これまでと変わらず挑戦者の気持ちで向かっていきたいとも話している。
一方、髙橋/松友は「自分たちがやりたいプレーは海外の選手であろうと誰であろうと変わらない。自分たちらしいプレーをするだけ」というスタンスは以前と変わらない。
ただ最近は後衛の髙橋がいつも決めにいくのではなく、まず相手の陣形を崩して松友に決めてもらうといったバリエーション作りも試みているという。
進化し続ける五輪の金メダリストと、世界選手権2位のニューカマー。魅力的な顔合わせは明日の第4試合に行われる。
*髙橋礼華のプロフィールはこちらでチェック!
https://www.unisys.co.jp/com/sponsors/badminton/team/w/takahashi.html
*松友美佐紀のプロフィールはこちらでチェック!
https://www.unisys.co.jp/com/sponsors/badminton/team/w/matsutomo.html
*福島由紀のプロフィールはこちらでチェック!
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*廣田彩花のプロフィールはこちらでチェック!
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⦿混合ダブルス
パラフィーン・ジョーダン/デビー・スサント(インドネシア) VS ワン・イルユ/ファン・ドンピン(中国)
*対戦成績はそれぞれ1勝1敗
中国同士の対決となった準決勝で、勝ったのは後輩ペアのワン/ファン(WR9位)。「最近、先輩たちは調子がよくなかったから」と控えめに勝因を語ったが、コースや速さに変化をつけながらの攻めには十分迫力があった。
昨年末に組み始めたばかりの22歳の中国ペアは、先週の韓国オープンでもあたったジョーダン/スサント(WR5位)と対戦する。韓国オープンでは、インドネシアペアに軍配が上がった。
その対戦をふまえ、中国ペアは、「彼らは経験が豊富で、戦術的にもメンタル的にも私たちより上。今夜は対策をじっくり練りたい」と話している。
一方、インドネシアペアは「今日は私たちも中国ペアも試合が3ゲームにもつれた。しっかり体を回復させて、勝負所で力を振り絞れるほうが勝つと思う。相手の勢いをしっかり受け止めたい」。
混合ダブルスは、女子がネット前で球を作り、男子の決定打につなげるという戦術がはっきりしている。明日は対戦相手を典型的な陣形にどう持ち込ませないように配球するかに注目してほしい。